2013年3月17日 (日)

引っ越します

海外に。

というのは冗談でして、このブログのお引っ越しです。

引っ越すといっても、このブログの荷物(これまで書いてきた記事)は持っていきません。
新しい家で、新しい日々をまた積み重ねていくことにします。

2010年10月16日にこのブログが生まれてちょうど、2年半。

みなさまがご訪問くださったからこそ続けてこられました。
大変感謝しております。

引っ越し先はこちらです。

新しい家の名前は、「どんぐりのくびかざり」です。

これまでと同じように、日々のさまざまなことを思いのままに書いていこうと思っておりますので、よろしければまた、新居にも遊びにきてくださいね。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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2013年3月13日 (水)

強風にも春の香り

今日はひどい強風だった。

帰り道、歩きづらさを感じるほどの強風にうんうん言いながら対抗していたら、おなじみのあの花の香りが勢いよく鼻のなかに入ってきた。

沈丁花。

数日前から香っている大好きな香り。

いつもなら春の空気にまじってふわりと香るものだけど、今日は勢いよく来ましたね。それでも、この花の香りはいつでもやさしい気持ちにさせてくれる。

こんな日でもちゃんと、香っていてくれるのだな。

あれもこれもやりたいことだらけで、いま、整理をしています。

うまく整理できたら、一気に走り出す予定。

運動音痴の私は特に短距離走が苦手で、学校の陸上大会でも必ず長距離を選んでいたわけだけど、今回は少し、短距離走にも参加するような気持ちで行かなきゃな、とも考えている。

胸がいっぱい、いや体中があふれんばかり、なにものかがうずうずしていて、早く整理して走り出さないと頭のてっぺんか足のつま先から何かが飛び出してきそうだ。

ちょうど、今日の強風みたいなものが体のなかで暴れたい放題しているけれど、沈丁花の香りみたいにやさしくあたたかいものでも満たされている。しばらく、そんな日々です。

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2013年3月 3日 (日)

見驚

昨日、梅を見に公園に行ってきました。

世田谷区の「羽根木公園」。「せたがや梅まつり」が開催されていたこともあって、たくさんの人でにぎわっていました。

その名も「梅ヶ丘」という駅で友人と待ち合わせ。

駅で手に入れた「梅まつり 梅見マップ」を手に、公園へ向かいます。

「梅見マップ」には、園内で見ることのできる18種類の梅が写真付きで紹介されていました。

「八重寒紅」、「緋の司」、「真鶴」、「実の月影」、「思いのまま」、「花香実(はなかみ)」・・・などなど。その名前にもう、うっとりしてしまいます。梅たちに会えるのが楽しみ!

Ume
かわいらしいうすピンク。むしゃむしゃと、うれしそうに咲いています。

Umeaka
紅千鳥。

Umesora_2
見上げた空は、こんなふう!

広い空に、のびのびと絵を描いているかのような枝の伸びっぷり。

こんなに自由気ままに大きく伸びる梅の木を見たのは初めてのような気がします。

そしてそして・・・

「梅見マップ」でその名前を見たときから、これだけは絶対に見逃せないと思っていたのがこちらの梅。

Umehitotu
「見驚(けんきょう)」

「見驚」だなんて、一体どんな姿をしているのかしらとドキドキしていたのよ!

ユニークな名前だなぁ。この子に名前をつけたのは、どんな人なんだろう。

地面の色と重なってしまい梅の輪郭と色がぼやけてしまいましたが、ぽんっ!と弾けるように咲いていたひとつの花が素敵でした。

出店や歌と踊りのステージなど、商店街や地域の方々が祭りを盛り上げていらっしゃいました。熱いお茶を配ってくださるなど、あたたかいおもてなしもありました。

少し風が冷たかったけれど日射しはぽかぽか。

いい休日になりました。

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2013年2月28日 (木)

~翻訳学習のなかで~学習を続けていられるひみつ(前回のつづき)

こちらの記事のつづきです)

私を驚かせたその3人の友人たちも含め、1年間の講座の途中や、それを修了した時点ですでに多数のクラスメイトたちが翻訳から離れていきました。

友人たちの「一緒に頑張ろうね」は、いつの間にか「どんぐりちゃんなら絶対翻訳者になれる。頑張って、応援してる!」に変わっていったのです。

そのことばは、なんとも複雑に私の心に響きました。

クラスメイトたちがこうやって翻訳から離れていくことが、当時はとてもくやしくて残念でなりませんでした。そんな簡単にやめてしまっていいの? 翻訳者になりたいって思いは、それだけのものだったの?

・・・でも、人それぞれ、ですからね。

翻訳者を志して同じ場所に集まったことには変わりないけど、翻訳に対する情熱の大きさはそれぞれだし、実際にやってみないと合う合わないってわからないことだから。

翻訳にかける思いが強すぎて、自分の基準で人をみてしまっていました・・・反省。でもね。これからも共に学び合いたいと思っていた翻訳仲間を失うことが、とてもさみしかったのですよ。

「翻訳にかける思いが強すぎる」と書きましたが、この6年ずっと全力疾走し続けることができたかというと、正直言って、できてはいません(・・・ものすごく勢いがあった時期と、いろいろあって、毎日ほんのわずかしか学習時間がとれなかった時期と・・・極端だったのでした)。

でも、翻訳に対する情熱の大きさはずっと変わりません。

私がこうして学習を継続していられる(勢いは強まったり弱まったりだけど)ひみつ(←というほど大げさなものではないですが・・・)はいくつもありますが、そのひとつに、

学習開始時点で、一番の原点となる「翻訳とは何か」ということ、翻訳の仕事はどんなものかということを、自分なりに確認したことがあるのではないかなと思います。

(前回の記事の「翻訳に関する本を数冊読み、よしやってやろうじゃないかと覚悟を決めた」という部分です)

運良く(?)翻訳のとても厳しい部分や大変な部分がありのままに綴られた本に出会うことができたのは、いまとなっては本当にありがたかったと思います。見上げても見上げても、その時点では頂上が見えないとてつもなく高い山を登るための心構えを、学習を始める前に持つことができたから。

何より、本を読んで得られる学びはとても大きい。本物の翻訳者(著者)からじかに語られることば。それが厳しいものであればあるほど逆に、私のような学習者に対して真剣に語りかけてくださっているようなあたたかさを感じます。そして、そういうものはずっと学習の支えになっています。

だからなのだな、きっと。翻訳を続けていられる理由・・・たくさんあるけど、そのうちのひとつは、学習開始前に本を読み翻訳を知っておいたこと(といっても、ほんの入り口のわずかなことだけ、ですが)。

+++++

ここまで書いてきて、ふと気づく。

いかにも私は特別なことをしました!という感じに書いてしまいましたが、でもこれって当たり前のことですよね。やりたい職業なら、事前にその職業について研究するし、自然と知りたくなるはずです。

だから、広く浅く1年間、ほんのちょこっとの学習だけで翻訳の仕事ができると考えていた友人たちのことを、私は不思議に思わずにはいられなかったのです。

えらそうな言い方ですが(すみません・・・こんな小さな未熟者どんぐりの私なのに)、友人たちに、まだ学習を開始していない時点で本を読ませてあげたかった。そうしたら、気持ちが少し違っていたかなぁ・・・なんて。

(つづく)

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2013年2月24日 (日)

冬の終わりに・・・

少しずつ春が近づいているとはいえ、今日も全国的に凍える寒さですね。みなさま、体調など崩されていませんか?

寒さの厳しいこの冬、私の職場でも体調不良が原因でお休みされる人々が続出。

私の部署では7名中5名がこの冬、インフルエンザやら胃腸炎やら、何らかの体調不良でお休みをされました。ずっと元気いっぱいでお休みをしなかったのは、私と、私の隣の若者男子だけ。

病気になんて、かかるもんか!

気合いで乗り切って、春を迎えようとしていた私ですが・・・

今週末、少しだけ体調を崩してしまったのでした(会社はお休みしていないのですが)。

金曜の夜、夕飯を終えてもう寝るだけだというときに、おなかの具合が悪くなり・・・。
まあ、ちょっとしたことだろうと思っていたら、あらあら・・・何だか悪化して・・・。

もしかして、この冬猛威をふるった胃腸炎をひきおこすあのウイルスが、ついに来てしまったのだろうか。いやだー! それは避けたいよぅ。その経験者から、相当大変だということは聞いている。

それとも、風邪かインフルエンザ?・・・その可能性も否定できない。
でも、熱を測ったらまったくの平熱。節々の痛みもない。大丈夫そう。

どうか、この不調よ、おさまって!

願いが通じたのか、ひとまずは落ち着いた。ひとり暮らしの夜の病、心細くていろいろ不安になってしまうのだけど、こうなったらもう寝てしまえ!と床につく。

迎えた土曜日の朝。

あぁ、よかった。ぐっすり眠れた。元気になったみたい。

ただ・・・食欲がない。食べようという気持ちがおきない。

こんなの久しぶりだ。

それでも、朝食にバナナとゼリードリンクを摂取。昼と夜には、おかゆを茶碗半分、なんとか食べてはみるのだけど、少し食べると何だかもやもやする感じ。

体は、元気なんですけどね、やっぱり胃腸がなんとなく不安がってるみたい。

そして今日、日曜日。

今日は翻訳講座がある。胃腸が不安がっている感じで外出するのは不安だし、授業に集中できないのも先生やみなさまに申し訳ないので、出席するかどうか、直前まで様子を見ることにする。

どうやら、大丈夫そう♪

食事は相変わらず、おかゆを茶碗半分にゼリードリンク(しか体が受け付けない)だけど。

そうしたら、授業中におなかがギュルギュルと元気におしゃべりし始めてしまいまして・・・(このギュルギュルは、おなかすいたよ、ごはんほしいよの合図)。

少しずつ、胃腸も元気になってきたみたい。

今日もたっぷり、睡眠をとることにします。

徐々に、いつものようにモリモリ食べられるようになりたいな。

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2013年2月18日 (月)

~翻訳学習のなかで~驚いたこと 

私は現在、トライアリストという翻訳講座を受講し、医薬翻訳の勉強をしています。

でも最初から、医薬分野に絞っていたわけではありません。

一番初めは、さまざまな翻訳(出版・実務・映像など)を総合的に学ぶ全日制の翻訳学校に一年間、通っていました。

その後も2年間くらい、分野を定めず(なかなか決められず)あれこれと手をつけ、そうしてようやく2009年の秋、医薬分野一本でいくことに決めたのです。

その一番初め、翻訳学校の1年間のコースを修了したとき、ものすごく驚いたことがあります。

1年間、一緒に勉強をしてきた仲間がこんなことを言ったのです。

「1年間やってきたんだから、何かしら、翻訳の仕事ができると思ってたのに・・・(なぜできないんだ、なぜ学校はそういう仕事を紹介してくれないんだ、という話がその後つづきます)」

特に仲良くしてくれた3人の友人。そのうちの1人のこの発言に対し、残りの2人も「うん、ほんと、そうだよね。まさか、何もできないとは思わなかったよね~」と大きくうなずいたのです。

私は驚きのあまり、しばらく言葉が出ませんでした。

やっとのことで、

「私はまるっきり、そんなふうに思ってなかったけど・・・」

と、絞り出すように言いました。

たった1年、しかも、いろいろな種類の翻訳をほんの、ほーんの端っこだけ少しずつ触れた程度の勉強しかしていなのに、まさかそれで仕事につながるなんて、あるわけないやんかーーー!!!(もともとスペシャルな知識や技術のある人などだったら、可能性はあるかもしれませんが)

翻訳に対する考え方が、私と彼女たちとではまるで違っていたみたい・・・。

本当に、びっくりしました。

私が具体的に翻訳の勉強を始めるきっかけとなったのは、『あなたも出版翻訳家になれる』というまさに夢のような題名の雑誌に出会ったことでした。

でもだからといってすぐに、「私もなれる♪」なんてウキウキわくわくした気持ちで勉強を開始したわけではありません。

職業として翻訳をしていくこととはどういうことか、翻訳とは何か。
翻訳に関する書籍を数冊読んだうえで、「よし、やってやろうじゃないか」と覚悟を決め、上京して翻訳学習に打ち込むことに決めたのです。

翻訳の世界は、そうとう厳しい世界であるようでした。
当時は会社員をしていましたが、会社組織に守られているほうがどれだけ安心だろうかと思ったし、なにしろ翻訳者として一人前になるまでには、並大抵の努力じゃ全然ダメ。2,3年は収入がなくても生活できるくらいの蓄えをあらかじめ用意しておくべき、なんてこともたしか本に書いてあった気がします。

でももしかしたら、だからこそ、燃えたのかもしれません。
周りには「10年計画で行ってくるね~」と、1人、田舎を飛び出してきたのでした。

(つづく)

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2013年2月17日 (日)

つぼみ

今日、沈丁花のつぼみを見つけた。

濃い赤紫色のつんつん頭。

もうしばらくしたら、あの甘くてやさしい香りが漂い始めるのね、ウキウキ。

こんなふうに、道端でちょこちょこ顔を出し始める春を見つけるのが、いま、これからの時期の楽しみなのだな♪

*  *  *

この数日間のうちに、友人たちが嬉しい報告をくれた。

2人目の子どもが無事生まれたよ!

4月に結婚することになったよ!

わぁ、おめでとう~!!

報告を聞いたとき、目の前が一気に桜色に染まるような感じがしました。

生まれたての小さなつぼみ。大きく大きく咲きますように。

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2013年2月14日 (木)

素敵なごちそう、素敵な休日。

3連休の最終日。

友人のお宅で素敵な時間を過ごしました。

その日のお昼過ぎ。待ち合わせの駅で、友人と友人のご主人とその愛犬に迎えられ、ご自宅に向かいます。

のびのびと枝や葉を伸ばす観葉植物たち。ヒヤシンス、シクラメン。たっぷりと水の入った大きなガラスの花瓶には、いい香りを放つ見事なユリの花。

何もかもが素敵なそんなお部屋で、おいしい紅茶とケーキをいただきながらいろいろとおしゃべり。優雅で楽しい午後のひとときです。

夕方からは、キッチンで夕食の支度をする彼女とカウンター越しにおしゃべり。
なんだか自分が、母親のそばから離れない幼い子どものようだなと感じてしまいました。

そして・・・。そう、夕食には彼女の手料理をごちそうになりました!

とてもとても、素敵な食卓でした。

お皿の上の食べ物たちが、キラキラと輝いているのです(ほんとうに!)。
彼女に料理してもらって、何だかすごくうれしそう。
「さあ、召し上がれ! たくさん食べて、元気を出して!」食べ物が、そんなふうに語りかけてくれているかのようなのです。

彼女がとびきりのお料理上手だということは知っていたけど、おいしさはもちろん、それ以上に何か素晴らしいものを感じさせてくれるものでした。

料理ってほんとうに、作る人の人柄があふれ出るものなのだな~。

小ぶりできれいなガラスの器には、タコと三つ葉のごまマヨネーズ和え。

焼き野菜のマリネ(・・・といえばいいのかな?サラダかな?)。歯ごたえがうれしい大きなカリフラワーに、赤と黄の甘みたっぷりのパプリカ、それからころころかわいらしい芽キャベツ。彩り鮮やかでおしゃれなひと皿です。シンプルなお料理に見えたけど、本当に野菜が生き生き!その野菜の良いところがぐーんと引き出されているようで、感動するおいしさでした。

そして、メインは鶏つみれ鍋。

花型のかわいらしい人参、スラリと美しい斜め切りにされた長ねぎ、まんまるでぷっくりとした大きな椎茸に・・・大皿に盛りつけられたたくさんの野菜たちが、にぎやかにおしゃべりしているように見えました。

やわらかな鶏のつみれはとてもやさしい味がします。

最後にお雑炊をいただき、身体も心もぽかぽかになりました。

あたたかい気持ちにさせてくれる彼女のお料理。

何より、やさしい彼女&彼女のご主人と一緒にいただいたからいっそう、そう感じることができたのだと思います。

ときどきお話を伺うことはあったけど、ご主人と愛犬くんにお会いするのはその日が初めて。なのに、なぜだかすぐに打ち解けてしまいました(ふだん、初対面の人とお話するのはずいぶん緊張する私なのに!)。

愛犬くんがおびえるほどの夫婦げんかもするのよと彼女は言っていましたが、本当に、やさしさやあたたかさで結ばれているような、私のあこがれのとっても素敵なご夫婦です。私がいつか、もしも結婚するようなことがあったら、こんなふうになりたいな~なんて。

素敵な一日に、彼女と彼女のご主人さま、とってもかわいい愛犬君に大感謝。ありがとう!

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2013年2月 6日 (水)

立春と雪

一昨日は「立春」、今日は雪。

「立春」、きれいなことばだなぁ。春が立つ。

地面のなかから顔を出した草木の芽はゆっくりと身を起こして立ち上がり、

咲き始めた花からは、春の香りが立ちのぼる。

新しい季節、人は新たな場所へと発っていく。

「立つ」ってことばには何だか強い意志を感じるな。

「立春」と聞くと、春が近づいたことを知って嬉しくなると同時に、自然と背筋がしゃんと伸びる。

梅の季節。

ぶぁーっと勢いよく大勢で咲き、景色をピンク色に染めてくれる桜ももちろん好きだけど、ぽつりぽつりと静かに数を増やしていく梅の木はもっと好き。

桜が

「春ですよー! ほら、さあみんな! 春がやって来ましたよー!!」だとすれば、

梅は、

「は ・ る ・  が  ま も な く ・ ・ ・  や  っ  て  き  ま  す  よ 」

って感じでしょうか。

それでも、冬だってまだまだ負けちゃいない、負けるもんかって、今日は雪が降りました。

これから先は、ぽかぽかと冷え冷えをくりかえしながら春が少しずつ厚手の服を脱いでいく。冬のお布団から這い出してゆっくりと身を起こし、立ち上がってくれる日が待ち遠しい!

(といいつつ、冬が去っていくのもちょっぴりさみしい)

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2013年2月 3日 (日)

『SOHO翻訳者の仕事部屋』を読んで

ひとつ前の記事で、表紙だけを紹介させていただいた『SOHO翻訳者の仕事部屋』(まな!著/トライアリスト東京)。

まな!さんは、私が受講している医薬翻訳講座「トライアリスト」の大先輩です。

文系出身、専門知識ゼロのまな!さんがトライアリストで学習し医薬翻訳者になるまでの道のりから、在宅翻訳者の仕事の実情、翻訳業界・翻訳会社事情(裏事情?)まで、興味深くて役立つことや、とても大切なことがこの一冊にぎっしり詰まっています。

Soho2
読み始めたらほんとうに止まらないよ! 一気に読んでしまいました。

会社帰りの電車のなかでそれを読み終えた私は、電車を降りてから家まで20分歩くにも、何だか興奮して走り出したくなるような気持ちになりました。

一度読み終え、もう一度読み返しているいまでもやはり、翻訳に対するさまざまな感情が心の底からわき起こってきて、それをここに感想としてうまくまとめることができそうにないのですが・・・少し、書いてみようと思います。

この本は、まな!さんのブログ『SOHO翻訳者の仕事部屋』を書籍化したものです。トライアリストに入会し学習を開始したころから私はこのブログをたびたび訪問し、記事を何度も読み返していました。

そのときは、まな!さんのブログのことを、(トライアリストのこと、辞書のこと、学習方法のこと、仕事とお金のこと、翻訳に対する考え方など)、「具体的に」自分にとって有益な情報がいっぱいで、学習を続けていくうえでの力強い味方のような存在だと思っていました。

ところが、1冊の本として今回読ませていただいたところ、ブログで興味のある記事を見つけては飛び飛びに読んでいたときにははっきりとは見えなかった(私が鈍感だから、ですが)あるひとつの大切なものを発見することができたのです。

それは、この本の最初から最後まで、すみからすみまでに貫き通されているまな!さんの「とてつもなく強くて頑丈な一本の筋(←私が感じたままを表現すると、です)」でした。どんなことが起こったって、少しもゆらぐことなく、ましてや切れることなんて決してありえないものです。

それはたとえば、翻訳の品質に対する責任感とか、翻訳に対する考え方や情熱だとか、そういうことだけに関わるものではありません。もっともっと広い・・・、

「翻訳者として生きていくこと、まるごと」です。

ある理由から、収入の多くの部分を占めるほどおつきあいのあった大手翻訳会社との縁を自ら切ったというまな!さんのエピソードが書かれていましたが、このようなエピソードも含めて、「翻訳会社 対 個人」のやりとりのなかで起こるさまざまな問題に対し、まな!さんのように筋を通して仕事をすることは、ちょっとやそっとでできることではないと思います。

自分がそのような状況に陥った場合を考えてみても(仕事をしていると仮定して、です)・・・。
まな!さんのような行動に出る勇気があるのかと、いまの自分の胸に聞いてみたところ、「正直言ってそのような勇気はないかもしれないなぁ・・・」と、私の胸は小さな声で何とも自信なさげに答えました。

そう、いまの時点では、自分に自信がないんですね。そこまで言い切れないんです。

でも、思います。いまはまったく仕事をできるレベルにはない私だけど、いつか仕事ができるようなときが来るまでには、筋だか骨だか幹だかはわからないけれど、頭のてっぺんから足の先まで、その何者かを一本、貫き通してみせようと思います。そういうものが確立していないうちは、まだ自ら仕事を求めてはいけないのだと思います。

それだけの実力と自信をつけるということ。翻訳の品質についてはもちろん、個人事業主として生きていくことについても。

それは、翻訳者として、人とやりとりをしながら「自分が」気持ちよく仕事をしていくためであるという以上に、人や社会に迷惑をかけないために最低限必要なことなのだと思いました。

ご自身のエピソードをあるがままに淡々と綴られているまな!さんの語りは一見、厳しいようにも受け止められそうですが、私にはそうではなくてその真逆、とてもあたたかいものに満たされているように感じました。

私のように翻訳者をめざして学習されている人をはじめ翻訳にかかわる仕事をされているあらゆる方々にぜひ、読んでほしい。じゃなくてほんとうは、翻訳者にかぎらず世の中で働くあらゆる人が読んでもいい、読んでほしいと強く思います。

トライアルに関することでは例えば、「トライアルに落ちないコツとは」「合格率1%~2%の超難関?」「本当に『合格=受注ではない』のか」などについて書かれていますが、その答えを知ると、なるほどそういうことだったのかと深く納得でき、翻訳を仕事にするまでの自分の姿勢や取り組み方がまた変わってきます。

少しでも気になられた方、読んでみたいと思われた方はぜひ!こちらをご覧ください。

まな!さん、ほんとうにありがとうございました!

この本を読ませていただき、まだまだあふれ出る感情はいっぱいなのです。
今日はこの辺でせき止めておきますが、翻訳に関することをまた少しずつ、書いていきたいと思います。

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2013年1月29日 (火)

冠詞に対する思いの変化

現在受講している医薬翻訳の通学講座10回シリーズ、「冠詞の考え方」も先日で7回目となりました。

10回とにかく、冠詞の勉強をします。

英語の冠詞といえば、a とthe です。
日本語には冠詞は、ありません。
そのほかの言語についても、冠詞のあるものとないものがあります。

7回目の授業を終えたいまの時点で、冠詞の捉え方や冠詞に対する思いが以前とくらべて大きく変化していることが自分でもよくわかります。

さまざまな言語について、

ただ単に、

冠詞があるか、ないか

ということではないのだな。

どの言語にも、「(たとえば英語でいう)冠詞が果たすべき役割」のようなものは必ずある。

英語では、たまたまそれをa とthe または無冠詞というかたちで表しただけなのだ。
日本語なら助詞などがその代わりとなるし、ほかにも語尾の変化や語順、さらに(なんと)音の変化によってもそのような役割を果たしてしまう言語だってあるらしい。

世界に存在する言語の数だけ、方法があるのでしょう。

英語の場合、中学1年の授業の最初の時点で

a=ひとつの、the =その(既出のもの) 

という図式が頭にこびりついていて、ずっと消えることがなかった。

とるにたらない存在のようなふりをして実は大変に悩まされる存在であった冠詞。
学校の授業で英作文なんてものがあると必ず、冠詞でつまずく。

そんな厄介者の(←冠詞さん、ごめんなさい)冠詞が、「冠詞の考え方」講座の回を重ねるごとに、なんだかとてもたのもしいような、そばにいてほしいような気さえしてくるようになったのだから不思議です。

そんなことを考えていたら、頭にホットケーキ作りの行程が浮かんできた。

小麦粉、卵、牛乳、砂糖にバター、バニラエッセンス・・・。

各材料(たとえば英語なら、名詞、動詞、形容詞、冠詞など・・・)はもともと独立したものだけど、それがひとつのボウルに入れられて、次第にひとまとまりのタネになっていく。

ほかの仲間とくっついたり、それ自体かたちを変えたりしながら、うまく混ぜ合わさっていくのだ。互いに隙間を埋めるように。自分以外のものに働きかけ、相手が持っていないものを与えたり受け取ったり。
どう混ざり合うかは、それぞれの材料が持つ性質や、それが机の上に準備された時点で果たしている役割によって決まる。

そうやってなめらかになったタネがフライパンに流し込まれて上手に焼かれれば、最後にふっくらとおいしいホットケーキ(文章)が出来上がる。

ホットケーキがおいしくなるかどうかはもちろん、調理する人(文章を書く人)の腕にかかっている。

材料同士がうまく絡み合わなくて、「ダマ」ができちゃったりなんかしたら、おいしくないぞ(文章がごつごつ、くっつくべきでないもの同士がくっついちゃったりしたら・・・まずくて食べられません)。

さまざまな国の言語の例を交えながら、あらゆる英単語についての説明が可能となる共通の法則を見つけ出し、それを私たちに惜しみなく分け与えてくださる先生のお話。「ことばってなんておもしろいんだろう」と、毎回たくさんのお土産を手に感動しながら家に帰ります。冠詞からはじまり、ことばの仕組みのいろいろまで世界はどんどん広がります。もちろん、冠詞のひみつを知り、得られた知識を自分自身で活用することができれば、翻訳にぐーんと生きてくることは間違いありません。

私の受講している医薬翻訳講座(通信と通学)は、トライアリストという講座です。

語りだすと熱くなって止まらなくなるので・・・またの機会にしますが、最後にひとつだけ。

○●○●○

Soho
届きました! できたてほやほやの本です。とってもうれしい~!!

『SOHO翻訳者の仕事部屋』 まな!著/トライアリスト東京

これは、トライアリスト受講生である私の大先輩である「まな!」さんの著書です。

○●○●○

後日あらためて、紹介させていただきたいと思います。わくわく!

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2013年1月19日 (土)

はじまりの日に。

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ブルーベリーがいっぱい!

Photo_2
下の部分は、ブルーベリー入りのタルト生地。
上は、クリームチーズのクリームです。

とっても素敵なブルーベリーのタルト。

きのう、私の誕生日祝いにと(誕生日はきのうではないのだけど)、仕事仲間が作ってきてくれたのでした。手作りのケーキなんて、もう本当に、感激です!

そのほか、ことばや贈り物や、いろいろなかたちでお祝いしてくれた友人、家族にありがとう。こんなに小さなどんぐりの私の誕生日を覚えていてくれる人たちがいること、ほんとうにうれしく思います。

34回目の誕生日を迎えられたということは、あたりまえだけどこの33年間、一日も欠かすことなく生きてきたということなのだな。一日だって、一分だって、一秒だって途切れてはいけなかったんだ。

笑ったり泣いたり怒ったり、おなかが痛くなったり転んだり熱を出したり、入学したり卒業したり初めて給料をもらったり、初恋したり失恋したり(そろそろくどいですね・・・)、喜びあり絶望あり、いろいろな日があったけど、どれもみんな大切で自分にとってなくてはならない日々だったんだ。「入学式」とか「成人式」とか今日みたいな「誕生日」とか、ところどころに「大事」に見える日があったけど、実はこれまで生きてきたどの日を取り出したとしても、どれもこれも全部、きっと同じくらい大切な日なのだよね。

33年間のそんな一日一日が、いまの自分、すみからすみまでまるごと全部をつくってくれたのだ。

自分のことが大嫌いで否定ばかりしていたこともあった。それまでの自分の歴史をくしゃくしゃにまるめて捨てて、やり直したいと思うことも多々あった。

でも、バカなこと言っちゃいけない。

そんなの、自分に対して、何より自分の周りにいてくれた人たちに、ものすごく失礼だ。

日々を、私の一日一日を満たしてくれるすべてを愛そう。そして、自分を愛しつくそう。

毎日が、はじまりの日。

34歳の365日、大事に生きていきたいと思う。

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2013年1月14日 (月)

私のビジョンボード

きのうの記事のつづきで・・・

Photo
姉のまねっこをして、私もビジョンボードをつくりました!

家にあったいろいろな紙の切れ端やらシールやらを集めて、好きなように貼り付けたらこんなふうになりました。

部屋は3つ。

目標!! ☆達成するためにやるべきこと☆
ここには、実現したい目標と、そのための具体的な行動を書きます。
たとえば、「通信講座 2013年6月までに○級になる!」「11月分の課題の復習」など。

行きたいセミナー、講座など
ここには、行きたいセミナーや公開講座などを書きます。
(数日前に新聞で、「ああ、これ行きたい!」という免疫関係の話が聞けるセミナーを見つけたのだけどメモするのをすっかり忘れていて、今日の資源ゴミでその新聞を捨ててしまったという・・・。そんなことのないように、これからはビジョンボードにしっかり貼り付けよう!)

本、新聞、辞書
ここには、購入したい本や辞書、読みたい本(購入したけど積んだままになっている本)などを書きます。

このビジョンボードを使っているうちに、この3つの部屋は変わってくるかもしれない。
使いやすく作り変えていくのも楽しみだな。

きょうの時点でまず思いつくものをぺたぺた、貼ってみました。

楽しみながら、がんばるぞ!!

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2013年1月13日 (日)

ビジョンボードを作ろう

きのう話題にした野菜の甘いスープ。

Goma
わたしの姉、作です。

基本のスープに、豆乳とみそを加えたとのこと。

右側にあるのが、これも姉手作りの黒ごまマフィン(おや?右側が少しだけ欠けているような・・・ひとくち、かじった?)

いつか、「体にやさしいシフォンケーキと焼き菓子のお店」を出すことを目標にしている私の姉。

いまは、シフォンケーキ以外の焼き菓子(クッキー、スコーン、マフィンなど)の開発にせっせと取り組んでいるようです。

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年末年始、私が実家にいるときに焼いてくれたクッキー。
チョコクッキーに見えるけど、そうではなくて健康食品のキャロブ(マメ科の植物)を使用したクッキーです。栗の抜型を持っていないために、ハート型で抜いたあと自分で形を整えたのだそう。白い部分は、けしの実です。

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白クッキー。年始バージョン(?)

これはねー、何でなのか忘れちゃったけど、すごーくサクサクなのだ!
甘いものがそれほど得意でない父が、どんどん食べていましたよ。

とにかく、あっという間に作ってしまう姉の仕事ぶりにはいつも、驚かされます。

実家に帰ったら、部屋の壁に、こんなものを発見!

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「ビジョンボード」

「作りたいお菓子」コーナーと、

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「目標達成」コーナーと、

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「行きたいところ やりたい事」コーナー。

その下には、本を読んで自分の心に響いた言葉をメモしたものなのでしょう、付箋がいくつか貼ってありました。

思いついたらすぐに付箋に書いて貼り、達成したらはがす。

これ、いいじゃん!!

年末年始の帰省中、私も「医薬翻訳者になるためのビジョンボード」を作ろうと決め、都会にまた戻ってきたのでした。姉と一緒に、がんばろう。

よーし、あした、作ろう!

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2013年1月12日 (土)

マクロビおにぎりカフェ

年末年始の寄生虫、ではなくて規制中、でもなくて(くどい!今度こそ)、帰省中。

姉がカフェに連れて行ってくれました。

おにぎりがおいしいカフェです。私の大好きなおにぎりー!!

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雑穀米入りおにぎり。どちらも、うめぼしが入っていました。

これがほんとうに、ものすごくおいしいのです!
小ぶりに見えるけれど厚みがあるので2個食べたらじゅうぶん、おなかいっぱい。
にぎりたてでまだあたたかく、やわらかくて(でも決してくずれない)、にぎった人の気持ちが伝わってくるようでした(ほんとうに!)。心と体のすみずみまで元気なれるおにぎりです。

お隣にあるのは素朴でやさしい味のするたまごポテトサラダとお漬物。

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えらべる飲み物。
私は、「肩こりでつらいあなたに」というハーブティー(だってそのとき肩こりでほんとうにつらかったから)。
老廃物を出し血行をよくする効果があるそうです。
ジュニパーベリー、ローズマリー、ローマンカモミール、タイム が入っています。

さわやかで飲みやすく、体も心もほかほかになりました。

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こちらは、姉の「スパイスティー」。
カルダモン、グローブ、シナモン、ジンジャー が入っています。

店内では自然食品も販売されていました。「心と体にやさしいお店」なのです。

姉は少し前から、体にやさしい食事について考えるようになり、そのような食事やお菓子づくりを実践しているようです。毎月、マクロビオティックの料理教室に通っているとのこと。

それがとても楽しいらしく、聞けば話が止まらなくなります。

ひとつ、おすすめを教えてくれました。

それは、野菜の甘いスープ。

お鍋に、7センチ角に切った玉ねぎ、キャベツ、かぼちゃ、にんじんをこの順に重ねて入れて行き、塩をふり水を入れて30分くらい煮るだけ(そのあと、豆乳を入れてもいいらしい)。
野菜の順番にも、ちゃんと意味があるんだって。

さっそく作ってみた!

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ほんとう、野菜の甘みがぎゅーっとつまっているよ。やさしいやさしいお味。

姉は、これを休日につくり、毎日のお弁当にもっていくのだそうです。

これを飲み始めてからなんと、甘いお菓子をほとんど食べなくなったとか。チョコも市販のお菓子も、食べたいと思わなくなったんだって! すごいぞ、マクロビスープ。

もちろん、具を一緒に食べてもいい。

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家にツナ缶と、開封してなかなか使わなかったマカロニがあったからスープパスタ風にしてみました。

でもね、姉にこれを報告したら、

「ツナは動物だから、これはマクロビじゃないねぇ(でもおいしそう)。ゆるマクロビだ」

と言われちゃいました。そうか、まったく考えていなかったよ!

体と心にしみわたった年末のおにぎりの味・・・忘れられないなぁ。

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2013年1月 7日 (月)

あけましておめでとうございます

「今年一年お世話になりました。来年もまたよろしくお願いします」

昨年の仕事最終日。こんなふうにお別れした同じ人たちに、

「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

新年初出勤日のきょう、同じようにあいさつをする。

新しい年を迎えてまた同じように、同じ顔にこうして出会うことができて、心の底からほっとするような気持ちになった。

昨年お別れしたときと今日とはただ何気ない日々の連続であるだけで特別なことは何もないけれど、ひとつ年をまたいで迎えた今日の空気はやはり、ちょっとだけ特別な気もする。

遅くなりましたが、きょうが今年のブログはじめです。

どんぐりみたいに小さな喜びも悲しみもぜんぶぜんぶ大事にして、今年もまたここに綴っていけたらいいなと思っています。

ときには高い木の上で、ときには湿った落ち葉に埋もれながら、地面をころころとどこまでも転がりながら、どんぐりみたいにちっぽけな私は今年も、ときには大きく、ときには小さく息をしながら、静かに生きていきたいと思います。

泣き虫の私は今年もずいぶん泣くでしょうし、それ以上に笑うでしょう。もちろん、ときには怒ることもあるし、くやしさを味わうこともあるだろうな。

泣いても笑っても、悲しい気持ちでも嬉しい気持ちでも、毎日、空を見上げることは忘れない。そして必ず、家族や友人や、大好きな人たちが今日も、笑顔でありますようにと願うのだ。

空はつながっている。遠く離れていたって、同じ空を見ているのだよね。

そう思うと、どんなときでも笑顔になってがんばれるよ。

ちっぽけなどんぐりの私ですが、今年もよろしくお願いいたします!

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2012年12月29日 (土)

日々のあらゆる偶然に感謝

次の一歩をどう踏み出すか。

それによって、その先につくり出される道が大きく変わってくる。

いまこの次の瞬間になにをするのかということはすべて、どんな小さなことでも、自分自身が決めている。自分の選択にかかっている。

次の一歩は右足か左足か、どちらの方向に向かうか、どれくらいの角度で踏み出すか、いつ踏み出すか、足はどれくらい上げて、歩幅はどれくらいで・・・。音を立てないようにしのび足なのか、それとも思いきりどんと踏み鳴らすように踏み出すのか。

もしかしたら自分が足を踏み出そうとする瞬間に、足元に小石が転がってくるかもしれないし、自転車が角を曲がってきてよけなきゃならなくなるかもしれないし、急に雨が降り出したために長靴に履き替えるのかもしれないし、はたまた思いがけず知り合いに出会って立ち止まってしまうのかもしれない。たとえばさらに、その知り合いとおしゃべりをするうちに、自分が考えていたのとは逆方向に足を踏み出してみようという気持ちになることだってある。

そんなこと、自分にもだれにも、わからない。

自分がいまこの場所でこの時間にこうしてブログを書いていることも、これまでの人生もすべて、なにもかも、小さな小さな選択や偶然の偶然が積み重なってきた結果生まれた奇跡、というと言いすぎなのだろうか。

・・・

あの、今年書くブログが今日で最後になると思ったので、美しく締めようと書き始めたのですが、なんだか文章がだらだらとして来てしまいました・・・いけないいけない。

・・・

と、こんなことを考えるのも、今年は上に書いたようなことを感じた出来事がいくつかあったように思うからです。

私はわりと、急に思い立って(後先のこともあまり考えず)勢いで行ってしまうところがあるのだけど(ときどき周りに驚かれる)、あとから考えるとそうやって行動したことが、自分でもびっくりするくらい奇跡的なことにつながっていた、なんてことがある。

それから、周りの人とかかわる中で自分の気持ちが大きく変わり、自分では指一本ふれようともしていなかった扉をノックしてみたり。そして、扉の向こうのすばらしい世界に出会うことができたり(私の心をそんなふうに動かしてくれた人に、心から感謝です)。

さらに(くどいけど)、そこで出会うことのできた扉の向こうの世界の人たちもまた、偶然に偶然が重なって奇跡的にその世界にいたわけで、ほんとうに、なんでもない毎日が奇跡なのだなと感じます。

私がいまここに生きていること、大切なひとたちに囲まれて見守られていること。

あらゆる偶然に、あらゆることに感謝しなくてはと思います。

偶然・・・ではないのかもしれないな。いまここにある日々はぜーんぶ、だれかや世界のあらゆるもの・・・(人間もありんこも草花もお日さまも風も雷も・・・)が決めてきたことなのだから。

そう思うと、じんわりととてもあたたかい気持ちになります。

私の周りにいてくれた人たちのことを思うと、なんだか涙ぐみたくなってしまいます。

2012年、ほんとうに、ありがとうございました。

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2012年12月28日 (金)

年末の風景

この季節、駅のホームで電車のなかで・・・

帰り道のひとびとの手に長い筒。

それは卒業証書!

ではなくて(それもあるけれど)、来年のカレンダー。

これを見ると、あぁ年末だなぁと思う。

この季節、郵便ポストの入り口のひとつが・・・

「年賀郵便」専用の入り口に変化するのですね。

私は昨日まちがえて、年賀ではない封筒を年賀専用入り口から入れてしまいました(年賀状さえ、まだ投函していないくせに)!
この場合・・・、郵便スタッフさんが間違いを見つけてくれるのだろうか、それとも1月1日以降の配達になるのだろうか、ドキドキ。

この入り口を見ると、あぁ年末だなぁと思う。

ほかにも、スーパーマーケットの商品が一気に正月化したり、行く道にドーンと門松が登場したり、「新年もちつき大会のお知らせ」のポスターが公共施設や街の掲示板に貼られていたり。

あぁ年末だなぁと思わせる風景が街にあふれてくる。

♪ジングルベル ジングルベル♪

ウキウキするような音楽や赤と緑をベースとして洋風にデコレーションされていた街が一気に、

♪もういくつ寝るとお正月~♪

なんてお決まりの正月ソングとともに、一気に華やかな和風の飾りつけに一新され、人々の動きもせわしなく見えてくる。

今日入れて、あと4日寝ると新年。ようやく、新年が来るのだという実感がわいてきた。いや、新年が来るという受け身の姿勢ではなくて、つかまえに行くぐらいの気合いでいきたいものだな。

+++

というわけで、私もちょうど一週間前に、新年の筒を抱えて帰ってきました(気合い十分でしょう!)。

今年もまたちひろ美術館へ行って、いわさきちひろさんのカレンダーを購入してきたのです。

一枚一枚の絵に描かれているやさしくてあたたかい水彩画。それでも、描かれた子どもやおとなの瞳は強く光っている。子どもたちや草花や風景や、あらゆるものを見つめるちひろさんのやさしくて強くて、あたたかいまなざしそのものだ。

大好きなちひろさんと来年もまた一年過ごせると思うととてもうれしい。

+++

年末の風景のなかであと3日、大事に過ごしながら年越しの日を静かに迎えたいと思う。

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2012年12月25日 (火)

今日はクリスマス

クリスマスを楽しもうと、作ったお料理(今日じゃなくて連休中のお話ですが)。

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チキンのトマト煮&雑穀ごはん

(あぁー。盛り付けと写真撮影、急いだために見た目が美しくないなぁ・・・。だって早く食べたかったんだもの。でも、じーっくりじっく~り煮込んだかいあって味はよかった!)

鶏もも肉たっぷり、じゃがいも、玉ねぎ、えのきだけ、トマト缶、生クリーム、そのほか調味料が入っています。

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きのこたっぷり温サラダ。

真ん中の白いのはなぁに??

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正解は、ポーチドエッグ。

お料理の最後の最後に作ったポーチドエッグ。
33歳にしてはじめて、ぶっつけ本番で作ったポーチドエッグ。

かなり緊張しましたが、なんとかうまく行きました。よかった~。

よーくかきまぜて、いただきます。

しめじ、エリンギ、まいたけ、ブロッコリー、キャベツ、ベーコン、粉チーズ、そのほか調味料が入っています。

デザートはもちろん手作りケーキ!

・・・と言いたいところですが、お料理で精一杯・・・の私でした。

☆  ☆  ☆

クリスマスの素敵なティータイムを演出してくれたのは、こちら。

Tea

(写真がうまく撮れなくて、すばらしさが伝わりにくくなってしまいましたが)

甘くてとてもよい香りのするフレーバードティーに、クリスマスのお菓子シュトーレン。

連休の初日、久しぶりにお会いした先輩おふたりから思いがけずいただいたプレゼントです。
気持ちのこもった贈り物に心があったか~くなりました。

☆  ☆  ☆

寒さは厳しかったですが、心はほかほか。素敵なクリスマスの休日になりました。

♪サンタが忙しい今夜 みんなにすてきな笑顔積もりますように♪
 (「雪に願いを」槇原敬之)

メリークリスマス!!

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2012年12月21日 (金)

今年のゆず

Yuzu
今年のは、ころころ小ぶりなかわいい子たち。
いちばん小さい子は、ピンポン玉くらいの大きさなのです。
濃い緑の大きめの葉っぱをおしゃれに着こなしています。
(ちなみに昨年はこんな子たち)

まいとし冬至が近づくと、仕事仲間のひとりがゆずをわけてくれます。

彼女のおうちにあるゆずの木のゆず。

*  *  *

こんなかわいい子たちと入ったお風呂。

あぁ、いい香り~。

お肌すべすべ。

からだぽかぽか。

心もぽっかぽかになりました☆

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2012年12月15日 (土)

冬の星空と12月

冬の星空はきれい。

まいにち、ぐーんと顔を上に向けて星空を見ながら帰る。

ちょうど一週間前にプラネタリウムに行って以来、そこで少しだけ覚えた星を探そうとしているのだけど、見つけることができないでいる(プラネタリウムでは見えても、本物の星空で自分で見つけるのは、たやすいことではないのだ←特に星にくわしくない私ですから)。

確実に見つけることができるのは、オリオン座とカシオペヤ。
(小学生のころから変わってないやんか・・・)

プラネタリウムでは、空にその星座の絵を浮かび上がらせ、それにまつわるお話をたくさん聞きながら星の見つけ方を教わりました。

たとえば、みずがめ座やうお座。
男性が持っているみずがめからこぼれる水を、下のほうにいる魚がごくごく飲んでいたなんてはじめて知った!
みずがめは、Y字型に並ぶ4つの星で、三ツ矢サイダーのマークみたいなんだそうです。

ほかにも、夏の大三角や冬の大三角の仲間みたいな、「秋の四角」と呼ばれるものもあるんだってことも知りました。それ以外にも、素敵な星の話をたくさん聞きました。

柏プラネタリウムは、日本で2番目に小さなプラネタリウム。
ボランティアの方々によって運営されています。
市の図書館内にあり、小さいけれど手作りでとてもアットホームです。

私は2回目の訪問。今回もとっても楽しい時間を過ごすことができました。

今回は、プラネタリウムと音楽のコラボレーションが素敵でした。東京理科大学ハンドベル部の方々の演奏を聴きながら星を眺めることができたのです。

「We wish you a merry christmas」や「星に願いを」「カノン」などなど、やさしいハンドベルの音色が星をいっそうきらきらと輝かせてくれているように思いました。

*  *  *

オリオン座を眺めながら、冬がやって来たなぁ、冬だなぁ・・・と思っていたらあっという間に12月。そして年末。

今月もあと、半分です。

新しい年が近づいていると思うとなんだかわくわくするし、せかせかもどたばたもするけど、それ以上に、ゆったりと過ごしたい気持ちにもなるなぁ。

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2012年12月10日 (月)

そしてボウリング本番

ひとつ前の記事で、10年ぶりにボウリングをしたと書きました。

・・・

そして迎えたボウリング大会本番の私の成績はどうだったかと言うと、

★1ゲームめ、68

★2ゲームめ、101

2ゲームめはわれながらよく頑張ったけど(これまでの私の最高得点)、1ゲームめがひどかった。

個人の順位はもちろん、下から数えたほうがうんと早い。

団体の順位は、(1チーム7名、計8チームで競った)私のチームは7位でした。

「どんぐりさん、どうだった?」

ゲームが終わったあと同じチームの上司から尋ねられ、すぐさま

「申し訳ありませんでした」

と謝ったのでした。どう考えても、足をひっぱってしまった私。

さらに、よりによってその日、私のチームで一番の期待の星で人一倍練習に励んでいた女性が体調不良で欠席してしまったのです。ふだんスコア150くらいの彼女ですから、チームにとっては大きな大きなダメージでした(欠席した場合は、自動的にスコアが90となってしまうのです←私の場合だったら、逆に得になるのですが・・・)。

大会後は、表彰式とお食事会です。

団体3位までのチーム員全員と、個人優勝者など計28名に豪華な賞品が授与されました。

「いいな、いいな~」

私の隣で部長がつぶやいています。

そのあとビンゴ大会も実施されました。ここでは、当選者計31名にそれぞれ、デジカメや電動歯ブラシなどの豪華賞品をはじめ手軽にポップコーンが作れちゃう機械やラーメン食べ比べセットなどなど・・・さまざまな景品が手渡されました。

私はと言うと・・・。

ボウリングでも、ビンゴ大会でも何もいただけなかったという・・・(いただけるチャンスは、のべ人数で59名分もあったのに)。

私のように、すべてにおいて何ももらえなかった人(ほんの数名です)には、

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こんなものがいただけました。

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卓球のラケットくらいの大きさの巨大なチョコレート(キティちゃんのミニおもちゃつき)。

まあ、なんてすてきなクリスマスプレゼント☆

お隣の部長も私とおんなじ。キティちゃんチョコを受け取っていらっしゃいます。

「いいんだよ、これで。どんぐりさんや俺みたいな人は、陰でね、日が当たらなくたってね・・・。みんなにいいところをもってってもらえたら、それでいいんだよ」

あぁ、そういうことだわ。私たちはそういう存在なんだわ!
陰があるからこそ、光がいっそう輝くのよ☆

(なーんて・・・負け惜しみ。でも、ボウリング大会とお食事会、キティちゃんチョコで、もう十分すぎるくらい十分。楽しい時間でした)

そんなとき。

「ごめんね~、どんぐりさん。これ持って帰って」

幹事さんが、ご自分がみごとに当てて手に入れたビンゴの景品を、私に手渡してくださったのです。
「おれ、お菓子は洋風のものしか食べないから」と。

Rakugan1

Rakugan2_2
その方が当てたのは、「高級和菓子セット」だったのでした。

見ているだけでうっとりするくらいきれいな落雁。
いろとりどりのつぶつぶがぎっしり詰まったおもちゃ箱みたいな飴&こんぺいとうセット。

かわいい! 

やさしいお気遣いに心があたたかくなりました。

* * *

「ほら、だからもっと練習行こうよって言ったでしょう!」

はい、申し訳ありませんでした・・・。

次回はリベンジだ! 同じチームのみなさんと固く誓ったのでした。

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