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2010年10月16日 (土)

どんぐりの季節

  こいつ

じゃらじゃらどんぐり

こいつだっておもったのを

ひとつ

てのひらのうえでくるんとまわす

ぴゅっとたたせてみる

たいせつにポッケにいれとく

         どんぐり 作

***

どんぐりの季節。

どんぐり好きの私にとってはうれしくてたまらない。毎年、どんぐりコレクターの隊長である友人とともに、どんぐり採集に行く。さて今年はどこへ行こうか。

これまでのヒットは、都内の光が丘公園である。

その年、どんぐり採集に出掛けたのはすでに秋が終わろうとしている11月下旬であった。果たしてどんぐりは見つかるのだろうか、と友人と私はやや不安を抱えながらも必死で湿った木の葉をかき分ける。・・・と、背後から、「何してるんですか」という声がする。ふり返ると、作業着のようなものに腕章をつけたおじさんが立っていた。どうやら光が丘公園の係員らしき人のようである。友人と私が少々ためらいつつもどんぐり拾いに来たことを告げると、「早い時期に小学生がみんな持って行っちゃったんですよ。見つからないでしょう。でも、まだ拾えるところはあるから、案内しますよ」そう言って、広い光が丘公園のはずれの茂みまで連れて行ってくださったのである。

ある、ある! そこは魅惑のどんぐりゾーン。いいどんぐり(クヌギやアベマキなどのまるくて大きいどんぐり)は残念ながら見つからなかったが、私たちは夢中でどんぐりを集めた。おじさん、ありがとう! そのあとベンチでどんぐり披露。さすがは隊長、どんぐり図鑑持参である。今年もいいどんぐりが拾えたねと2人で大満足。

どんぐり採集のことを周囲の人に話すと、ほぼ決まって「拾ったどんぐりはどうするの?」と聞かれる。こう聞かれるたびに、私は少しがっかりしてしまうのだ。私にとっては、拾うことそれ自体がどんぐりを楽しむこと。何かをするためにどんぐりを集めているのではないのだ。でも、それがなかなか伝わらないからつい面倒になって、「どんぐりコマ作ったり・・・それから、今年は料理にも挑戦してみようかな~」なんて言ってしまう。

だが、どんぐり活用法としてひとつ興味深いこともある。それは、「どんぐり銀行」。香川県が運営する銀行(森づくり活動)で、誰でも通帳を作って預金できる。単位はD(どんぐり)。小さなどんぐりは1個1D。大きなどんぐりは1個10D。貯まったら、苗木やグッズなどによる払い戻しができるというものである。ただし、限度額は年間5000D。『どんぐりは森の生き物たちの大切な食料です。拾いすぎには注意しましょう』と注意書きがある。

そう、どんぐりは動物たちの大切な食料。                             

最近、人間が熊に襲われる被害が増加している。これは、今年木の実が不作であることにも原因があるようだ。

自然と動物と人間と―。どんぐりの季節に心を弾ませる一方で、とてつもない大きな問題を投げかけるどんぐりに、今年は真剣に向き合ってみなければならない。

***

 どんぐりたんか  こねずみしゅん

どんぐりよ おおどんぐりよ

どんぐりよ

ぼくの どんぐり

どんぐりの ぼく

  『のはらうたⅣ』 工藤直子 より

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