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2011年3月13日 (日)

地震(3)

集団にまぎれることができたので、精神的には楽になった。どちらへ向かったらいいのかわからずにひとりで歩くのは本当に心細かった。しかし今度は、足の痛みがどんどん増してきた。太もものつけ根、太もも、ふくらはぎが痛くて仕方がない。途中、ベンチや少しの段差に腰かけて足をさすっている人もたくさんいる。みんな本当につらいのだ。それでも、少しでも早く家に着きたくて、足を止めることができない。

時刻は午前0時をまわった。なんとか東京を出てM市には入っていたけど、私の住むところまではまだ15キロくらいある。もう足を動かしたくないくらい痛い。でも歩かなくては。周りの人たちの流れによって、なんとか歩いているといった感じだった。痛い、痛い、もう歩くのをやめたい。

と、そのとき。「休憩所を設けております! トイレや休憩、ご利用ください!」という大きな声が耳に入った。M市の公共の体育館を開放しているらしい。早く帰りたいし、と迷ったが、足の痛みと相談して少し休憩させてもらうことにした。

職員さんがものすごくあたたかく迎えてくれて、「おなかすいていないですか?」とわかめごはんを手渡してくれた。ほかほかだった。また、涙が出そうになる。しばらくすわって休憩し、再出発することにした。出口で職員さんにお礼を言うと、「どちらまで行かれるんですか」と尋ねられたので行き先を告げる。すると、「まだまだ遠いじゃないですか。朝までお休みになったほうがいいですよ、さあどうぞ」 と言ってくださった。朝までここで眠ることに決めた。

毛布がいただけた。体育館の床に、大勢の人が眠っている。余震が繰り返し起こっていたこともありほとんど眠れなかったけれど、毛布にくるまって横になれたことがとてもとてもありがたかった。

朝5:30。再出発。足の痛みはひいていなかったけれど、休んだら元気が出た。あと2時間も歩けば着くだろうか。職員さんがやさしく見送ってくださった。人のやさしさにふれて、本当に心がふるえた。

朝陽がまぶしい。もう、昨日のような暗闇ではない。大丈夫、歩ける。人の集団はもう見当たらなかったけれど、ぽつりぽつりと歩いている人がいる。足をひきずるようにしている。みんな、つらいのだ。

足の痛みと闘いながら、午前8時15分ころ、ようやく家にたどり着いた。よかった。本当に。本当に、私はこうして無事であったことに感謝して、頑張っていかなくてはと強く思う。余震もこわい。ひとりでいるときに、夜に起こったら・・・いろいろ考えてしまうと心細く不安になる。でもこんな気持ちじゃいけない。被災地の方々が抱えているものすごいつらさや不安や不自由な生活を思ったら、自分はこんなふうに思っていてはいけない、と思う。本当に、一日も早く復興し、安心した生活が送れますように、お祈りします。

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コメント

どんぐりさん(>_<)ご無事で本当に本当によかったです。心配していました。
歩いて帰られたのですね。。お母様の心配もあって心身ともに辛さが増していたことと思います。
無理に元気を出そうとせず、どうかゆっくり休んでくださいね…。
こんなに遠くからで歯がゆいですが、引き続き祈っています。

投稿: くまぼぼ | 2011年3月14日 (月) 00時23分

くまぼぼさん、

心配してくださっていたなんて、本当にありがとうございます。

普段歩かないような距離を歩いたせいで少し弱ってしまいましたが、けがをしたわけでもなく元気ですので、大丈夫です。
本当は、もっと距離も時間も短く帰宅できたはずなのです。事前の準備の甘さに反省しました。

くまぼぼさんの優しい言葉に心があたたまります。ありがとうございました!

投稿: どんぐり | 2011年3月14日 (月) 18時17分

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