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2011年4月22日 (金)

一日ぶりの弁当箱

昨日の朝、電車に、弁当箱を置き去りにしてしまった。

毎日、2回の乗り換えをして職場に行く。1回目の乗り換えのため電車を降り次のホームへ向かう途中、ふと何かが足りないことに気づいた。

・・・あっ、荷物がひとつ少ない!

網棚に置いたまま、忘れてきてしまったのだ。財布や定期やハンカチハナカミなどが入ったメインのバッグはちゃんと肩にかかっているけど、もうひとつのサブバッグが私の手元から消えていた。

いつもは、網棚に荷物をのせることはあまりしない。でも今日は、ほんのちょっと、のつもりでのせてしまった。

電車に乗っている約1時間のあいだ、たいていは本を読んだり、音楽を聞いたり、あるいは立ったまま眠ったりして過ごすのだが、今日は翻訳の資料を読みたくて、その場合に左手に資料、右手に鉛筆となると、どうしても荷物がじゃまになってしまった、というわけだ。

ホームの途中の駅事務室というところに行く。乗車駅、発車時刻、何両目に乗ったか、ドアから入って右手か左手か。荷物の特徴と中身、などなどこと細かに話していく。「では、こちらから終点の駅に連絡をとっておきますね。お昼ころ、このお客様センターに電話をして確認してください」駅員さんはそう言って、電話番号が記載された紙を私に手渡した。ああ、見つかるといいなぁ。

ずい分時間を費やしてしまった。乗り換えホームに急ぐ。なんとか会社には間に合った。

昼休み、さっそく電話。「それらしきものが、Y駅で見つかりました。Y駅に電話してみてください」お客様センターの女性が伝えてくれた。Y駅に電話。少々ご年配かと思われる男性駅員さんが出た。「ああ、いま持ってくるから、ちょっと待ってくださいね。・・・・・・ピンク色のトートバッグね。鳥の模様で、持ち手はグレー。中身は赤いチェック柄の布で包んである、弁当箱。それからこれは、銀色かな、水筒」――ええ、ええ、それです! 間違いなく私の荷物です!

「それでは、上野駅の忘れ物センターでお預かりしておきます。明日の午前中には届きますから、取りに行ってくださいね。ただ、食品が含まれていますから、こちらで処分させていただきますが、よろしいですか?」

「ええ、お昼どきですし、よろしければぜひ召し上がってください」・・・と言いたいところだったがぐっとこらえて、素直にはい、わかりましたと返事をした。

*

そして今日。19:00までに、上野の忘れものセンターにたどりつかなくてはならない。弁当箱たちに早く会いたい。最近職場が忙しさのピークを迎えていて、まだまだ居残りしなくては仕事が片付かなかったけれど、どうにか無理やり最低限のことを済ませて18:00すぎに職場を飛び出した。

その場所はなかなか複雑な場所にあった。19:00数分前にギリギリセーフで到着。

係の方が、棚から荷物を持ってきてくださった。ああ、間違いなく、私のものです! たった1日ぶりなのにとても懐かしい気持ちにさせられた。感動の再会だ。置き去りにして本当にごめん。お弁当も、結局食べられなかったよ。白飯、キャベツやニンジンやモヤシ、ホワイトブナピーを炒めたもの、そして必ず週に1回は登場する、大好きなシャケ入りだったのに。

でも、お弁当箱はすっかり空になっていた。よかった! きっとY駅の駅員さんが、残さず平らげてくれたのだ(・・・そんなはずないか)。しっかり処分されて、弁当箱もきれいに洗っておいてくださったようだ。赤いチェックの弁当包みが、たたまれずにくちゃくちゃっと無造作にバッグに押し込まれていたのが、なんか愛らしく思えてしまった。お手間をかけさせてしまった。本当に、ありがとうございました。

それにしても、よく帰ってきてくれたものだ。おなかのすいただれかが、お弁当のおいしそうなにおいをかぎつけて、持ち去ったっておかしくないのに(だから、そんなはずないって・・・)!  

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