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2011年4月 1日 (金)

満開になるまえに

あちこちで、桜の花がひらきはじめた。

***

 さくら  まどみちお

さくらの つぼみが
ふくらんできた

と おもっているうちに
もう まんかいに なっている

きれいだなあ
きれいだなあ

と おもっているうちに
もう ちりつくしてしまう

まいねんの ことだけれど
また おもう

いちどでも いい
ほめてあげられたらなあ・・・と

さくらの ことばで
さくらに そのまんかいを・・・

『まどみちお詩集』 ハルキ文庫 より

***

あっというまに満開になる桜。

あっというまに散ってゆく桜。

冬が過ぎ春が近づくと、人々は桜のことを想い始める。桜の咲くのが待ち遠しくてたまらなくなる。想いを寄せ始めてからつぼみがふくらみ始めるまで、その時間はとても長いのに、花がひらき始めてから散り去り葉桜になるまでの時間はあっというまだ。

花を咲かせる春だけではなく、もちろん桜はどの季節も一生懸命生きているわけだが、「ねえ、見て見て!」 と言わんばかりに全身を美しいピンクに染め上げる春という季節が特別であることは間違いない。

だから、ほめてあげたいのだ。一番輝いているそのときのあなたを、そのときにしかない輝きを、すぐそばで受けとめたいのだ。

「きれいだなあ きれいだなあ」・・・あまりの美しさに酔い、ほめることを忘れてしまわないようにしなくてはね。「ありがとう ありがとう」 今年は、咲いてくれた花ひとつひとつに声をかけるような気持ちで桜をながめられたら、と思う。

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