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2011年6月23日 (木)

花のそばへ

具合が悪くて1年間お休みをしていた上司が、ゴールデンウィーク明けに復活した。どうかなぁ、大丈夫かなぁととても心配していたのだけど、この1か月半、元気に出勤している。

1年前の上司といまの上司、私には別人に見える。表情がまるで違う。こんなにフレンドリーな方だったのか、ということに初めて気づく。出勤が再開されてはじめのころは、その笑顔がちょっぴり無理をしているようにも感じられた。1年間のブランクがあるのだから無理はない。でも最近は、穏やかで落ち着いた表情や、とびきり元気な笑顔を見せてくださる。

チェックしているわけではないけれど、毎朝必ず私は彼の顔を一番に見てしまう。ああ、いい顔をしてる、よかった! 元気そうだとほっとする。嬉しくなる。

1年ぶりの再会なので最初は私も少し緊張した。でもその上司のほうが、その何十倍も緊張しているに決まっている。職場の周りの人たちが彼を見るたび「よっ、元気か!」なんて声をかけてじゃれ合っている。あったかいなぁと思う。いまではもうすっかり打ち解けて、1年前の彼と私たちとの遠かった距離がウソみたいに思える。

いそぐことなく、1年間かけてゆっくり調子を整えて、奥のほうに眠っていたいい表情を取り戻すことが出来たのだなと思う。

*

体や心の具合は、これほどにもその人の表情や醸し出す雰囲気を変えてしまうものなのか、と思う。うん、そうだよなぁ。具合が悪いのにとびきりの笑顔を見せることはなかなか難しい。うまく笑えないときは、体か心か、どこかのネジがゆるんでいるのだ。体調の乱れは実際に痛みや不快感などにあらわれるからわかりやすいけれど、心の乱れはわかりにくい。わかっていても、気づかないふりをしようとしてしまうことさえある。

自分の心が何だかよくわからない――そういうときには、ゆっくり息を吐いてまわりの景色を眺めてみる。道端に咲くアジサイの前で立ち止まってみる。

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そうして、花に近づいてみる。

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もっともっと近づいてみる。
(カメラ好きの友人のつぶつぶ撮り写真をマネして私も挑戦。携帯カメラですが。何だかぼやけてしまっているけれど。でも、つぶつぶが嬉しい!)

***

 花のかず   岸田衿子

ひとは行くところがないと
花のそばにやってくる

花は 咲いているだけなのに
水は ひかっているだけなのに

(後略)

『いそがなくてもいいんだよ』 岸田衿子 童話屋 より

***

こうやって花のそばにやってくると、心の奥からブァっと何かがわき出てくるような感じがする。ブァっと、ではなくてじわじわ・・・のときもある。そうして、無理のない笑顔を取り戻せることもある。

「体、大切にね」「体に気をつけてね」とはよく言うけれど、それと同じくらい心も大切にしてあげなくちゃ。心に気をつけてね、と言いたいな。心につまったものを、たとえ小さなものであっても、日々取りのぞいてあげなきゃなと 思う。

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