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2012年9月 8日 (土)

お地蔵さん

きょう行ったショッピングセンターの催事場で、福祉施設や作業所の方々が授産製品を販売していました。

クッキーやおからのかりんとう、豆腐プリンなどの食べ物をはじめ、布製品や木のおもちゃなどさまざまな製品がありました。

Wagomu
左が、わごむホルダー。裏にマグネットが貼ってあって、冷蔵庫などにくっつけられるようになっています。お花やくだものなど、手書きでいろんな絵が描かれていたなかで、気に入ったのがこの元気に踊るうさぎさん♪

右は、廃油せっけん。

このような製品販売の催しを見つけると、ついつい引き寄せられてしまいます。

そして、以前に自分が勤めていた施設の、知的障がい者の方や自閉症の方々のことや、施設で一緒に過ごしたその日々のことが一気によみがえってくるのです。

その仕事をしていたころは、いろいろと随分悩んだものだけど、100名の個性豊かな利用者さんひとりひとりのこと、いまでもときどき思い出してとても愛おしくなる。

Ojizosan
お地蔵さん。

これは、私がその施設を退職するときにひとりの先輩支援員さんからいただいたもの。

彼女は、私より20くらい年上の思いっきり元気なベテラン支援員だった。
私が新人で入って、はじめての夜勤から、明るく厳しく、マンツーマンで指導してくださった。仕事への情熱は人一倍。とても熱い思いを持っていて物をはっきり言う人だったから、周りに敵も多かったのかもしれないけれど、私は彼女のことが大好きだった。

このお地蔵さんには、とても長い手紙が添えられていた。そこに、こんなことが書いてあった。

「どんぐりさんが新しい人生を始めようと決意したのだから、私はエールを送りたいです。私ももし、20代や30代だったら違った人生を送りたいと思う。本当は、「嫁」になりたい。部活のコーチの奥さんが影でだんなさんを支え、生徒を応援するって話、よくあるでしょう。あれ。いろいろしがらみがあって決意できなかった。でも、彼とはいまでも仲良しでね、私がここまでやれたのも彼のおかげだと思っています」

仕事一筋の彼女が、嫁になりたいと思っていたなんて意外だった。いつも厳しい方だったけど、実はピュアで、とてもかわいらしい人なのだ。そして、そのように大切な人に支えられていたからこそ輝いていた彼女が、ほんとうに素敵だと思った。

「どんぐりさんの柔らかな空気も好きだけど、眉間にV字のしわを寄せて困ったり考えたりしているのも私は好きでした。そりゃあ、いつも笑顔で利用者さんに向き合っていられたらベストなのでしょうが、きついこともあるし、むっとすることだってあるし、自分の力量のなさに落ち込むことだってありますもん」

廊下ですれ違うと、「V字になってる!」なんて言って、私のことを、いつも見守ってくれていた彼女。
夜中、夜勤の合間に私たちの大好きな干し芋やあたたかいスープを食べながら、いろいろ話をしたことを思い出します。

私が施設をやめ、その後都会に出てきて、もう連絡をとることさえもなくなったころ。
彼女ががんで亡くなったことを知りました。
仕事にも何にでもすごく情熱的で前向きに突き進んでいた先輩、どれほどやりきれない思いだったことでしょう。そのことを聞いたとき、ほんとうに、信じることができませんでした。

「私はお地蔵さんが好きです。昔の人は自然のあらゆる営みに感謝し、手を合わせたのだと思っています。その象徴のひとつがお地蔵さんだったのだと思っています。机のすみにでも、置いてもらえたらと」

先輩は、机のすみで、いまでもこうして私を見守っていてくれるのです。

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コメント

Thank you for sharing this story with us!

投稿: jasmine | 2012年9月10日 (月) 23時55分

Dear jasmine,

こちらこそ、読んでくださって Thank you です。
I love this お地蔵さんheart01

(自信がなく、全部英語で書けなかったという・・・。ほとんど日本語じゃん! 笑)

投稿: どんぐり | 2012年9月11日 (火) 22時59分

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